Wine Column

「1980年までナパにイリゲーション(灌漑)はなかった」

ナパ・ヴァレイのラザフォード地区にあるフロッグス・リープからオーナーであり、醸造家であるジョン・ウイリアムス氏が来日された。
フロッグス・リープは1981年からナパでスタートしたワイナリーで、カエルのラベルで知られている。

「それでは造られているぶどうの一つ一つから説明してください。まず初めに白のソーヴィニョン・ブラン種からお願いします。」
「1981年からスタートしてソーヴィニョン・ブラン種はこうあるべきと思われる理想形を追求しました。1992年までは少しセミヨン種をブレンドしていましたが、それ以降は100%ソーヴィニョン・ブラン種で造られています。」
「ラベルにはラザフォードの記載がありますね?」
「2001年からラザフォードのアペラシオンで、2002年からドライ・ファーミングのぶどうのみで 造っています。」
「ナパ・ヴァレイで100%ドライ・ファーミングでぶどうって育つんですか?」
「あのね、1980年まではナパではすべてイリゲーションなしですよ。」
「あ、そうか。」

「シャルドネ種もラザフォードで育てていますか?」
「いいえ、1982年にカーネロス地区のぶどうを選びました。シャルドネ種ぶどうは過大評価も過小評価もしないで、私たちの影をワインに反映させないように造っています。」

「次に赤ワインでジンファンデル種ですね。」
「今でも70年代に造られた怪物ジンファンデルが流行していますが、私たちのスタイルは全く異なります。プティ・シラー種とカリニャン種を混植・混醸することによって、よりジンファンデル種の個性を引き出して エレガントな味わいに仕上げています。」

「さらに評価の高いメルロ種赤ですね。」
「メルロ種は足は冷たく、身体は熱くを好む特異体質であることを長年かかって発見しました。」
「なるほど、シャトー・ペトリュスにある粘土質土壌が保湿力があって地下を冷やすのと一緒ですね。」
「そうです、ラザフォード東部の深い粘土質はメルロ種の育成に適している訳です。」
「そしてカベルネ・ソーヴィニョン種ですね?」
「ナパ・ヴァレイでワイナリーを始めるということは、カベルネ・ソーヴィニョンを造らなければということでしょう。そこで私達のスタイルは何かと追及しました、結果は何世代もの間で造られたきたスタイル。つまりアンドレ・チェリチェフ氏やジョージ・ド・ラトゥール氏の方法に帰ろうということでした。」

実にわかりやすく、説明をしてくれるジョン・ウイリアムス氏であった。
「イリゲーションをするから雑草がはえる、雑草がはえるから農薬をまく。みんなパーカー・ポイントの高い 怪物ワインばかり造りたがる。私はそれらの方法はとらない。」

以前アルザスのジャン・ミッシェル・ダイス氏の話を聞いた時と同じように説得力のある話しっぷりでした。

(2010年4月1日更新)


Copylight (c) 2000-2013 Liquor Shop Ai


株式会社 リカーショップ愛  東京都中央区日本橋小伝馬町19-3 池田ビル3階
TEL. 03-5643-5237 FAX. 03-5643-8526
電話でのお問い合わせは午後0時〜午後5時までとさせていただきます。
リカーショップ愛は通信販売酒類小売業免許を付与されております。