Wine Column

「2006年 ボルドー・ワインについて」

その紳士に偶然遭ったのは2009年11月26日の午後であった。

その日 東京のホテルオークラ東京でユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドーの試飲会があった。2006年産のワインを89アイテム、しかもサンテステフからポムロールまでシャトー・ワインが試飲 出来るとあっては参加せざる負えない。

やや遅れて参加した私だが、ポーイヤックを初めに著名なシャトーを多く試飲出来たのは嬉しかった。個人的な意見だが、意外にマルゴー村のシャトーがしっかりとした味わいがあり、飲むのにはやや早いのにはびっくりした。なぜなら 04年以降 つまり05年、06年、07年の3ヴィンテージですでに飲める年は06年だよとアドヴァイスを受けていたからだ。確かにポーイヤックやサンジュリアンのシャトーでは、シャトーごとに飲めるワインがあったりまだ早いものがあったりとまちまちであった。しかしマルゴー村のシャトーは押しなべて。しっかりとして飲むのには早過ぎた。

そこであるマルゴー村のシャトーのオーナーに質問をした。

「意外とマルゴー村のシャトー2006年はしっかりとした味わいがありますね。」

「マルゴー村というとエレガントな柔らかい味わいと思われがちだが、カベルネ・ソーヴィニョン種 の比率が高いんだよね。つまり2006年はカベルネの年だからね。」

「なるほど、そういうことですか。」

そこで業界の著名な女性に遭ってその話をした。

「でもね、ラ・ドミニクやラ・ガフリエールのようなサンテミリオンのシャトーもすごくいいわよ。」

「え、そうなんですか。」

そこでサンテミリオンのシャトーに向かうと、確かに美味しい。

「2006年は左岸の年とは簡単にいえないな。」

酔っ払ってフラフラと会場を出ると、ある見知らぬ紳士が近づいてきた。

「2006年ボルドーどうでしたか?」

「まあ、思ったよりいいんじゃないですかね、価格が問題だけど。」

「そうですか、何で皆さん著名なシャトーばかり話題にして本当のボルドーらしい赤ワインに ついて語らないんですかね。」

「え、何ですか?あなたの言う本当のボルドー・ワインて?」

「私がずっと好きなのはシャトー オー・バイイです。」

「ペサック・レオニャンの?地味ですね。」

「そう地味だけど、そして派手さはないが、毎年素晴らしいワインを産んでいる。」

「確かに。」

彼のような人が本当のボルドー・ワイン愛好家なのかもしれない!

(2009年12月28日更新)


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