「シャンパーニュの醸造最高責任者とお話しして」

4月からシャンパーニュ ランソン社の日本の輸入元が変わったので、醸造最高責任者のジャン・ポール・ガンドン氏が来日された。氏は1972年にランソン社に入社、30年以上に渡って醸造を担当され、シャンパーニュの醸造者委員会の前会長でもあった。

「創業者のフランソワ・ドラモット氏はあのシャンパーニュ ドラモット社に名が残っているんですね?」
「そうです、氏が結婚されたのがあのローラン・ペリエ社のノナンクール氏の先祖の一人な訳です。」

「ランソンのラベルにある赤い十字架は十字軍と関係あるのですか?」
「十字軍というよりマルタ騎士団のマークです。マルタ騎士団は第1回十字軍の後 エルサレムに巡礼保護を目的に創られ、その後ロードス島を本拠にしていました。しかし1522年オスマン帝国にロードス島を追われ、マルタ島に本拠地を移したのです。」
「キリスト教の話はザ・ダヴィンチ・コードのようによくわからないし、それが何でランソンのシャパーニュのラベルについているのかもよくわからなかった。」

「フランス国内でもブラック・ラベルやゴールド・ラベルのように英語で呼ばれるのですか?」
「ヴィクトリア女王の時代に英国王室御用達となり、英国が重要なお客様なので英語で名前を呼んでいます。ちなみに我社は4分の3が輸出、4分の一が国内マーケットで売られています。」

「ずーと疑問の思っていたのですが、御社のブラック・ラベルのように相当量の本数を作るシャンパーニュで毎年同じ味わいが造れるとは思えないのですが・・・。大体セラーにタンクは何本あるのですか?」
「約300本、容量は異なりますが。まあ同じ味わいの秘密はリザーヴ・ワインにあります。 ピノ・ノワール種、シャルドネ種、ピノ・ムニエ種とリザーヴ・ワインを持ってます。」
「その年の同じ品種のぶどうをブレンドした後 リザーヴ・ワインで味わいを整えるのですか?」
「そうです。それらをさらにブレンドして我社のスタイルに近いサンプルを作ります。」
「それらを醸造チームでテストして、よりよい物に仕上げていくわけです。」

「醸造チームに入るには経験が必要ですね?」
「そうですね、数年は必要になります。」

「おたくのシャンパーニュはマロラクティック発酵をしないので有名ですが、なぜですか?」
「味わいにフレッシュさを残したいのと、長熟タイプにしたいからです。30ヶ月の瓶熟後に出荷します。」
「今までもっと早く出荷して、マロもしろと経営陣から圧力がかかりませんでしたか?」
「2回ほどありました。ただ幸運なことにその時期ポメリーも同じグループだったので、タイプが違うということで見送られました。」

「何か新しい御社のお知らせがありますか?」
「2012年頃にクロ・ランソンという新商品を出荷する予定です。」
「それはどんな商品で何本くらい造られるのですか?」
「ランスの町のなかにあるシャルドネ種が植わる1haの畑、もちろん塀に囲まれた区画から8000本のみです。2006年ものが初ヴィンテージになるでしょう。」

クロ・ランソンも楽しみだが、改めてランソン社のシャンパーニュを飲むとピノ・ノワール種主体のしっかりとした味わい、また優れた酸がある。まさにお料理とともに楽しみたいシャンパーニュとして見直した。いつまでもガンドン氏に醸造に携わって頂きたい。

(2009年5月29日更新)


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