「マタカナの奇跡」

「マタカナ」とはニュージーランド北島でも北部にある地域で、1993年に世界をビックリさせた赤ワインが産まれた。当たり前のことだがニュージーランドは南半球にあるので、北に行けば行くほど温暖になる、従ってボルドー系赤品種が植えられた。南島に向かえば冷涼な気候になり、ピノ・ノワール種の優れた赤が産まれる。
故麻井宇介先生が早くからこのワインに着目して、我々に紹介して頂いたので10年ほど前には注目をしてワインを販売したこともあった。しかし我々には遠い存在の会社が輸入元になったり、麻井先生も亡くなられたのでしばらく忘れたワインとなっていた。今秋から輸入元が替り、オーナーのジェイムズ・ヴォルティッチ氏も来日され、ゆっくりと試飲とお話しを直接伺う機会に恵まれた。


「まずプロヴィダンスという名前は誰がつけたのですか?」
「ワインを発売するに当たり、妻に相談した所 神様の思し召しで産まれたワインだからこの名前にしたらって言ったんだ。だから妻が名付け親かな。」
「確かCh,シュヴァル・ブランが大好きでカベルネ・フラン種主体のワインを造りたかったんですよね?」
「そう。でもCh,ペトリュスも好きだったからメルロ種も一緒に1990年に植えたわけ。」
「当初はメルロ種主体のスタンダードとカベルネ・フラン種主体のリザーヴと2種類ありましたよね。」
「うん。やはり根っ子が地上深くに伸びるにつれて、ワインに変化が見られるようになったの。」
「今ではメルロ種とカベルネ・フラン種がほぼ同じ比率で、若干マルベック種を加えてますね。」
「さっき言ったように大きく変わったなと思ったのが、98年と02年かな。だから02年からは大体おっしゃるような比率となり、すべてリザーヴとしたわけ。」

「しかし、先ほどからグラスの中のワインは全く姿勢を変えませんね。」
「まあ親がクロアチア出身でワイン造りの経験があるから、親から教わったことしか知らなかったわけ。うちでは100%除梗して木桶で発酵するわけ、パンチダウンは4時間に1回はしているよ。」
「しかも本当にSO2を全く添加しないんですか?」
「うん、健康なぶどうが得られているし、醸造所は常に清潔に保っているからね。あとプレスはかなりゆっくりやるよ、普通20分くらいで終わるのを4時間くらいかけるかな。」

「シラー種はいつ頃植えられたんですか?」
「1993年に植えて初リリースは1996年産からかな。」
「アメリカやオーストラリアのシラー種のイメージではなくて、フランスのローヌのニュアンスですね。コート・ロティが近いかな。」
「それでも当初は上手くいかなくて抜こうかと思ったんだ。そしたら麻井さんを含む3人の人達がもうちょっと様子を見た方がいいと言ってくれた。そしたら段々良くなってきたね。」



近年では2002年と2005年が大変自信作とヴォルティッチ氏はおっしゃていた。

確かに年々複雑さは増してきているのだろうが、当初からプロヴィダンスが持っていたエレガントな味わいは変わっていない、まさに「マタカナ」のテロワールが産み出した独自の赤ワインと言えよう。

(2008年10月28日更新)


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