「仏ブルゴーニュのマランジュ村をご存知ですか? 」
12月クリスマスの時期にフランス・ブルゴーニュ地方の生産者ドメーヌ・シュヴロ夫妻とお会いしてお話しさせて頂きました。

こちらのドメーヌはコートドール地区の最南端の「マランジュ村」に本拠地を構えています。当主はまだ31歳とお若いのですがボルドー大学で醸造学の博士号を取られた実力派で、奥様は元JALのCAでいらした、かおりさんです。ご夫妻は2年前にも来日され、弊社にもお立ち寄り頂いてます(詳しくは:http://www.liquor-ai.co.jp/column/back/2004/1203.html)が、ゆっくりとお話をするのは今回が初めてでした。

マランジュはコートドール地区最南端のAOCですが、その南のコートシャロネーズとどう違うのですか?
コートドールの丘はマランジュ村で終わるのです。小川を挟んで、コートシャロネーズの丘が始まります。土壌も異なるものとなります。従ってその間にはぶどうは植わっていません。
だから最南端なんだ。

AOCマランジュは、最近認定されたと記憶していますが?
1989年5月23日、シェイイ・レ・マランジュ、ドゥジーズ・レ・マランジュ、サンピニィ・レ・マランジュという隣り合った3つの村が、1つのワイン原産地統制名称マランジュとして統合されました。我々はシェイイ・レ・マランジュ村にドメーヌを構えています。
でも現在の人口は900人くらいです。
3つも村があったんだ。

ドメーヌにはいつから戻ったんですか?
2002年からです。それまで、4年間ブルゴーニュ大学に通い生物学、植物環境学を学び、後にボルドー大学で2年間勉強し、醸造学の博士号を取得しました(ちなみに、このボルドー大学でかおりさんと知り合ったのでした)。ブルゴーニュのドメーヌでの修行などは特に行っていません。
すごく勉強してるんだ。

ビオを実践されているそうですが?
私がドメーヌに戻った2002年からビオ(有機農法)を実践しています。自然環境に優しいワイン作りを目指しています。
除草剤は一切使いません。そのために頻繁な草刈を要求されますが、ぶどうの樹を自然の土壌に近い状態で育てることにより健全なぶどうが出来ます。全てではないですが、畑を馬で耕す方法も取っています。機械を入れると土を固めてしまうのと、土の中にある微生物を傷つけてしまう為です。
そして、有機農法で作ったぶどうをワインにする場合醸造も大変重要です。
というのも、ぶどうはとてもピュアな状態にありいつでも有害な菌に狙われた状態にあるのです。それらから、ぶどうを守り、健全なワインを造るためには、大変な神経を使わないといけません。
良いぶどうを造れば、ワイン造りはほぼ終わり、という事を言っている造り手もいますが、それは違うと思います。
確かにいいことだよね。

土着品種であるアリゴテ種とガメイ種も造られていますね?
私の祖父母の時代からの樹齢85年のアリゴテの樹があります。アリゴテ種はシャルドネ種に比べ樹の変の寿命が長いのが特徴です。ガメイ種も樹齢は約55年、ボージョーレーとの
大きな違いは、ぶどうの実が大変小さく、香りが大変素晴らしく、味わいも凝縮感のある、ワインが出来上がります。
えーそうなの、でもあなたの造るアリゴテ種白は美味しいよね。
ガメイ種からのピヴォアンヌ(牡丹)という赤ワインもすごくいいよ。

土壌について
ブルゴーニュの土壌は後期トリアス期―前期ジュラ時代の地層からなります。
ニュイとボーヌでも、地層が同じであれば同じニュアンスを持つぶどうが出来ます。
ブルゴーニュの土壌は複雑に入り組んでいますので・・(この話は暫く続きましたが詳細は省略)。ちなみに、マランジュの土壌はプイィフィッセと同じ土壌です。また、水はけのよい土壌にはピノノワール、保水性のある土壌にはシャルドネが適しています、地温が高いほうが良いからです。
私達の畑は、マランジュの南の丘にあります。驚くことに、同じ丘にピノノワールとシャルドネとが植えられています。頂上にはピノノワール、その下に広がる斜面にはシャルドネが植えられています。
だからマランジュ白は美味しいんだ。

2005・2006年ビンテージについて
2005年は、天候に恵まれた、非常に安定した偉大な年です。2006年は7月までは非常に順調でしたが、8月に気温が下がったためそれ以降が大変でした。しかし、9月には天候に恵まれ、結果として美しい酸味が保たれ、エステルの生成もゆっくり行われた事により、素晴らしいワインとなると予想されます。

話が終わりかけた時、急にパブロ氏が「コニャックを飲みたい」と言い出しました。
伺うと、「昨日おじいさんが亡くなったので、追悼したい」とのこと。そのおじいさんがいなければ古い樹齢のぶどうの木は存在しておらず、ドメーヌ自体もないであろうとのことで、我々も一緒に遠くフランスに思いを馳せご冥福をお祈りしました。

研究熱心で情熱もあるこの若い生産者がマランジュ村いや、ブルゴーニュを代表する生産者となる事を願ってやみません。でも彼が最後に言っていたように寒い冬に1人でぶどうの手入れをするのはとても孤独な作業なんだ、だからこうやって話をすれば思い出して、勇気が涌いて孤独な作業にも耐えられるのさ(笑)。
ごめんなさい、とりあえず私はがんばって販売するから・・・・。

(2006年12月28日更新)


Copylight (c) 2000-2013 Liquor Shop Ai


株式会社 リカーショップ愛  東京都中央区日本橋小伝馬町19-3 池田ビル3階
TEL. 03-5643-5237 FAX. 03-5643-8526
電話でのお問い合わせは午後0時〜午後5時までとさせていただきます。
リカーショップ愛は通信販売酒類小売業免許を付与されております。