おすすめの本「等身大のボルドーワイン」著者 安蔵 光弘 定価¥2,800

2001年より4年2ヶ月ボルドーに駐在したメルシャン(株)の安蔵氏が「酒販ニュース誌」に掲載された文章に加筆された本です。ボルドー・ワインのことはもとより、様々な記述が目から鱗であった。

例えば

「左岸はカベルネ、右岸はメルロ」という個性は、せいぜい百数十年ほどの歴史しかなく、それ以前はマルベックとカルメネールが全域で栽培されていた。

 

ぶどう樹1000本当たりの基準所要時間と最低賃金がボルドーの労働基準局から出されている。しかもカベルネ・ソーヴィニョン種とその他の品種とは異なり、砂礫質土壌と粘土質土壌とでは金額が異なる。

 

「左岸はカベルネ、右岸はメルロ」という個性は、せいぜい百数十年ほどの歴史しかなく、それ以前はマルベックとカルメネールが全域で栽培されていた。

 

「低収量」と「収量制限」とは同義語ではない。バランスのとれた収穫量が大事で樹勢に合わせた収穫量にすることは樹への負担も減るし、樹の生理にとっても望ましい。

 

手収穫がいつも最良とは限らない。手で収穫する事の長所は収穫の時点で摘み手が房を選べることだ、短所は時間と人件費がかかることだ。一方機械収穫は時間とコストがかからない、収穫をぎりぎりまで遅らせたい場合は労働力を無駄にすることなく待つ事ができる。

 

あるシャトーできゃしゃな体つきの女性が300本の樽をどうやって2段に積み上げるか?「男性なら樽を持ち上げて2段目に載せられますが、私は力がないので2本の長い角材をレールのように使い樽を転がして2段目に載せます。新樽と1年樽はなんとか転がせるのですが、2年使った樽は重くて扱いにくいので、なるべく1段目におきます。」

 

亜硫酸の使用が一般的でなかった中世樹までは、ワインは変質しやすい飲み物で新酒ほど価値があるとされていた。

 

ブドウの苗を増やすときに糖度が高く上がる株から種子をとって畑にまいても、糖度の高いブドウをつける株になるとはかぎらない。親株から穂木をとって挿し木をすれば、親株の一部なので親株とまったく同じ遺伝子を持つ。

 

地面から15cmほどの台木は樹全体のほんの一部にしか見えないが、地下に伸びる根はすべて台木のものである。根の性質は土壌への適応性をはじめ樹勢や収穫量など樹の生理をつかさどる重要なものだ。

 

産業革命以来蒸気機関の発達により船舶の速度が上昇し、海運による輸送の時間が大幅に短縮されたため病虫害の元となるカビや幼虫が生きたままヨーロッパ大陸に持ち込まれてしまった。アイルランドでは主食のジャガイモにベト病が大発生、収穫量が激減し数十万人規模の餓死者が出るという大惨事を招いた。

 

19世末から20世紀初頭にかけてのフィロキセラ禍でほぼすべての畑が植え替えを余儀なくされ、これをきっかけにメドックの多くのシャトーがカベルネ・ソーヴィニョン種を、右岸ではメルロ種が植えられた。

 

 

など興味深い記述が多い。しかしこの本は書店での扱いがなく、ご注文は amazon.co.jpをご利用ください。あるいは(株)醸造産業新聞社 TEL 03(3257)6841にお問い合わせください。

 

(2007年11月29日更新)


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