「あなたはサンジョヴェーゼ種のぶどうが好きですか?」
イタリアのトスカーナ地方にある銘醸カステッロ・ディ・アマの醸造家であり、経営責任者でもあるマルコ・パッランティ氏が来日され、お話しを伺う機会が3月にありました。
氏は2003年にガンベロロッソにて「ワイン醸造学者オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、昨年キャンティ・クラシコ協会会長にも選ばれました。

お話しをしていて感じるのは氏のサンジョヴェーゼ種への愛情とこだわりでした。
普段でもすごく感じるのはイタリア・ワイン関係に働く人々が日本でもサンジョヴェーゼ種のぶどうが大好きであることです。

彼の言葉で印象的だったのは
☆トスカーナ州のサンジョヴェーゼ種のぶどうは標高300mから500mあたりの南向き斜面でないと完熟しない。
☆したがってサンジョヴェーゼ種に適さない畑では他のぶどうを植えるべきである。

これで同じトスカーナ地方でも丘陵部のキャンティ・ゾーンと比較的に標高の低い沿岸部のボルゲリ地区との違い、つまりサッシカイアやオルネライアがボルドー系品種なのがよくわかる。

以上の考えに基づいて彼のある畑にはサンジョヴェーゼ種より早く成熟するメルロ種を植えた。その出来が素晴らしかったので単独で瓶詰、1985年にメルロ種100%のワイン「アッパリータ」が産まれた。オルネライアの「マッセトー」が産まれる1年前である。
その後キャンティ・クラシコの名称にこだわり、ブルゴーニュのように畑の向きや標高で個性の異なることを証明すべく単一畑のワインをリリース。
サンジョヴェーゼ種80%、メルロ種20%の「ラ・カスッチャ畑」はエレガントでピノ・ノワール種のような味わい。サンジョヴェーゼ種85%、マルヴァジア・ネッラ種15%の「ベッラヴィスタ畑」はややしっかりとしたスパイシーな味わい。

1990年にはスタンダードなキャンティ・クラシコのレベルが上がり、これらを自分たちのワインの中心にすえた。彼の言葉を借りれば「標高500mで産まれるサンジョヴェーゼ種の近代的な解釈」となる。

彼がキャンティ・クラシコ地域とサンジョヴェーゼ種から世界的な特産物である赤ワインの地位を確立したいのがよく理解できる。
かって三島由紀夫氏が激動の70年代に日本の新左翼に向かって言った言葉を思い出す。「君たちが一言天皇と言ってくれたら、俺は君たちとともに戦う。」
まさにあなたも一言サンジョヴェーゼと言ったなら、紛れもなくあなたはイタリア・ワインのファンである。

(2007年4月2日更新)


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