「ビオディナミ生産者の両巨頭とお話しして。」
11月の末にフランス・ロワール地方の生産者ニコラ・ジョリー氏とオーストリア・ヴァッハウ地方の生産者クリスティ−ネ・サース女史とお会いしてお話しさせて頂き、ワインも試飲しました。

ともにいわゆるビオディナミのワイン生産者として世界的に有名な方ですが、ビオディナミへの経過は異なった道からアプローチされたようです。

☆ ニコラ・ジョリー氏
(仏ロワール地方 クレ・ド・セランの生産者)


まずお会いしてお話ししたのは今から30年ほど前日本では高島屋様がワインを輸入していた事でした。
当時 高島屋様には栗田氏というワイン・コンサルタントの方がいらして、栗田氏がまだ無名のワインだったクレ・ド・セランを訪ねて日本に輸入したのでした。

ニコラ氏のお母様と栗田氏が二人で並んだ写真が今でも部屋に飾られているとのことでした。
また お母様がラベルに一枚一枚手書きでマダム・ジョリーと書いていたのを覚えているそうです。
栗田氏から私もワインについて多くのことを学ばせて頂きましたがすでに他界されています。
驚いた事にお母様はご健在で92歳になられ、今でも時々昼にウイスキー夜にはシェリーをお召し上がるそうです。

1960年にお父様がぶどう園を買われたそうですが、お父様はワインには全く興味がなくその地の歴史に興味があって購入されたそうです。一方お母様はブルゴーニュ地方の出身でワインがお好きで、喜んでワイン生産を行われていたようです。

ニコラ氏は当初 ロンドンやニューヨークで金融関係のお仕事をされていたようですが、1980年から戻ってワイン造りを始められたようです。彼に言わすと当時ビオディナミのワイン生産者はほとんどいなくて、アルザスとロワールに一人づついただけなので、自分で試行錯誤しながらやり続けてきたとおっしゃってました。
彼の言葉ですがまず自分で考えて実行し、地球上の場所によって方法が変わるのは当然とおしゃっていたのが印象的でした。


彼の名刺にはこう書かれていました。
「自然のアシスタントそしてワイン生産者ではない。」


☆ クリスティ−ネ・サース女史
(オーストリア・ヴァッハウ地方 ニコライホーフ生産者)


昨年オーストリアを初めて訪れたのに、ご訪問出来なくて残念な思いをしたのがニコライホーフです。
何しろ建物は西暦985年建造の聖ニコライ修道院の跡で、地下セラーはさらに歴史が古い。
今から110年前にサース家が修道院を買い取り、初めから一切無農薬でぶどう造りを続けている。
従って意識的にビオディナミへの道に進んだのではなく、自然に代々ビオディナミを行って来たのだ。

植わっているぶどうの品種はリースリング種が55%、グリューナー・フェルトリーナー種が35%、その他が10%だそうです。
畑には牛の角に牛糞を詰めて調合剤を作り、冬の間は地中に埋める。夏には先ほどの牛糞に水晶の粉を 混ぜて水で攪拌した調合剤を散布する。すべて作業はビオのカレンダーに従い、哲学的にはシュタイナーの思想が感じられる。

夏の時期にはレストランもオープンされ全て自然な手造りの素材から美味しいお料理が提供されるそうです。
ワインだけでなく食品にも一貫した哲学が感じられる。


ワインもすべて余計な手を加えた味わいはなく、喉越しよく抵抗なく口中で味わえるおすすめです。
まさに世界に冠たる白ワインなので一度お試し頂きたいと思います。

彼女が最後に言っていたのは最近畑を購入したがそこは以前ばりばりに農薬を使用していたので、掘り返して2年間放置したそうである。すると土が活性化してきて近々にぶどうを植えられそうだとうれしそうにおっしゃていました。

また個人的にはニコライホーフが造ったジャムを送って頂けそうで、心待ちにしている今日この頃です。
お二人とも魅力あるもの静かな方で心からお会いできてよかったよ思ってます。
(2006年11月29日更新)


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