「オーストリア ワイン紀行」
4月中旬にオーストリアへワイン産地巡りに行って来ました。
オーストリア ワイン・マーケティング協会のトゥルナー会長にお誘いを受けたのは昨秋のことでした。
若き会長の並々ならぬオーストリア・ワインを広めたいという情熱とそれまでに試飲して過去のイメージとは異なる現在のオーストリア・ワインへの興味を感じていたからでした。
オーストリアの国土は日本の五分の一、周囲を何と七ヶ国に囲まれています。
しかも国土の大半はアルプスの山地のため、ワイン産地は東よりの四州に集中しています。
ウイーン市内にもワイン畑があり、いわゆるホイリゲは自らが造ったワインを年間通じてお店で提供する事。ホイリゲの入り口には日本酒の杉玉のように松の枝がぶら下っていた。つまりワイン生産者がお客さんに自分の造ったワインを食事とともに提供する居酒屋だったのだ。しかも入り口でお惣菜も販売していた。
多くのオーストリア人は映画「サウンド・オブ・ミュージック」を見ていない。
いくらザルツブルグを舞台にした有名なミュージカルでも所詮アメリカの映画であり、ナチスが登場するがドイツとオーストリアの関係は複雑で一方的にドイツを悪者には出来ないのかもしれない。
ザッハ・トルテ(有名なオーストリアのチョコレート菓子)で知られる三軒のカフェは時間がなくても行ってみた。オペラ座近くのザッハ・ホテル及びカフェ・モーツアルトはやや気位が高く観光客相手、ちょっと離れたデーメルはウイーンっ子も利用する甘味処と言った感じだった。
午後6時になるとウイーンの中心の商店も閉店してしまい、飲食店しか開いていない。
それは働く人も経営者も我々とはちょっと考え方が違うのか、まして日曜日はほとんどのお店が閉まっている。
北のワイン産地ヴァッハウ渓谷は写真で見て想像したほど山がドナウ河にせまっているわけではなかった。河沿いにちょっと平地がありその向こうに小高い丘がある美しい景色で、ワイン産地として有名なだけでなくアプリコットの名産地だそうです。
きれいなアプリコットの白い花が印象的でした。
ヴァッハウ近辺が古くからワイン産地となったのは、気候・風土もワイン栽培の好適地だっただけでなく、おそらくドナウ河を船で下ってワインをウイーンに運ぶ事ができたからでしょう。
ワイン産地を巡っていると過去・現在を通じて修道院の力を感じざるおえません。
例えば例えば著名なシュロス・ゴベルスベルグやクロスターノイブルグでは昔 修道士達が掘りぬいた立派な地下セラーがあり、また彼らは一般の農作物には適さないがぶどう栽培に適した土壌をよく知っていました。
一般にオーストリアの食事ではフランス料理ほど濃厚ではなく、日本人には適した味わいのお料理が多く、今回の旅でもワイン産地近辺の町で新しいスタイルの美味しいお料理に出会う事ができました。
白ワインのレベルではグリューナー・フェルトリーナー種やリースリング種においてカンプタール地区のブルンドゥルマイヤー氏やヴァッハウ地区のピヒラー家やプラガーなどは世界的なレベルのワインを産んでいます。
特にヴァッハウ地区のニコライホーフは今 注目のビオディナミを30年以上前から実施し、ワイン造りもステンレス・タンクなど一切無く大樽のみであれだけのワインを産むことを考えると世界の醸造家はもっと注目すべきでしょう。
中部のノイジードラーゼ湖(何と全長36キロありながら平均水深2メートル)の近くのペクルやヴィニンガーと言った醸造所では若き息子達が本当に熱心にワイン造りに取り組み、この地域の特産赤品種ブラウフレンキッシュで優れた赤ワインを造り始めています。
あのジエチレングリコール事件から20年ほどたった今 あの事件の呪縛を解き放ち堂々とよいワインを造ってくださいと願わずにはいられません。
(2005年5月2日更新)

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